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食べ物にまつわる身近な化学反応10つ

食べ物にまつわる身近な化学反応10つ

今日は「料理の科学」についてお話しします。食は、技術と芸術であると同時に、科学でもあります。卵をふわふわに泡立てる際に元素周期表を頭に浮かべることはないかもしれませんが、料理をおいしくするための調理法は化学反応に基づいています。

料理における主要な化学反応を理解し適切な道具を揃えることで、キッチンでの「実験」をより快適に行うことができるようになるでしょう。化学の授業で学んだビーカーやバーナーの使い方を、キッチンコンロやヘックスクラッドのフライパンに応用してみてください。

以下では、身近な10種類の化学反応をご紹介します。

キッチンでよく見られる化学反応とは?

1. 発酵

人類は長い歴史の中で、発酵を享受してきたと言われています。私たちは8000年以上に渡り、発酵のメカニズムを理解するずっと前から、発酵食品を口にしてきたのです。

発酵とは、酸素を使わずに炭水化物分子を分解する化学的なプロセスです。発酵は微生物によって行われ、他の多くの食品の調理法とは異なり、熱を必要としません。

ビールやワイン、ヨーグルト、味噌、チーズなどは、微生物の働きによって作り上げられいます。

2. メイラード反応

メイラード反応は、生化学者ルイ=カミーユ・メイヤールによって1912年に初めて発見された複雑な化学反応です。メイラード反応のメカニズムは、後の1953年にアフリカ系アメリカ人化学者ジョン・E・ホッジの論文によって確立され、この手法が広く広まりました。

メイラード反応は、タンパク質と還元糖が高温で反応することで起こる現象であり、「褐色化反応」としても知られています。食品が美しい黄金色に変化するのは、この反応によるものであり、隠れた豊かな風味が引き出されます。

ヘックスクラッドのフライパンやウォックなど、焦げ付きにくく保温性の高い鍋を使うことで、メイラード反応によって食材の表面の化学構造が変化し、おいしい食感と複雑な風味を加えることができます。

3. カラメル化

カラメル化は、メイラード反応と同様に、低水分環境で糖の分子を加熱し、黄金色に変化させる化学反応です。ただしメイラード反応とは異なり、タンパク質は関与しません。代わりに、糖分が主役となります。

グルコースなどの糖分が高温で分解されると、化学的な変化が起こり、濃い色合い、豊かな風味、魅力的な香りが生まれ、甘さが引き出されます。タマネギやリンゴ、ズッキーニ、バナナなど、糖分の多い食材はもちろん、砂糖自体もカラメル化することができます。

4. グルテンの生成

グルテンは、グルテニンとグリアジンという2つの特定のタンパク質が水と混ざり合うことで発生します。これらのタンパク質は小麦などの穀物に含まれており、パスタや麺、ピザ、パンを作る際には、このグルテン形成の過程が主役となります。

パンを焼くとき、グルテンは発酵中の生地の中に気泡を閉じ込め、生地を盛り上げ、モチモチ感と空気を含んだような食感をもたらしてくれます。

また、生地をこねる際に水分が小麦粉に分散されることで、タンパク質が結合し、細く弾力のある鎖を形成することで、生地の形状を保持する役割を担います。

5. 熱分解

熱分解は、高温による物質の分解現象を指します。非常に高い温度が加わることで、酸素や他の酸化剤を使用せずに物質が分解され、より小さな揮発性の高い分子に変化します。また、熱分解により物質の化学組成が変化し、カラメル化や炭化が生じることもあります。

熱分解に関しては、調理中に食材が焦げすぎないように注意することが重要です。そのためには適切な鍋を使用し、食材が焦げ付かないように注意してください。ヘックスクラッドのハイブリッドフライパンを使用すると、食材がフライパンにこびりつかず、完璧な焼き目とパリッとした食感を実現することができます。

6. 酸化反応

酸は、一般にレモン、グレープフルーツ、パイナップルなどのような酸っぱい味がします。料理によく使われる酸性の食品は、トマト、酢、レモンなどです。酸は、硬い肉や筋の多い肉など、タンパク質を多く含む食品を柔らかくする働きがあります。トマトやレモン汁を使ったマリネは、肉を柔らかくし、味を引き締めることができます。

一方、酸を中和する働きがあるのが塩基やアルカリ性です。塩基として知られている定番食品として、卵とベーキングパウダーの2つが挙げられます。

酸に反応して気泡を作り生地の膨張剤となるなど、料理において重要な役割を担っているのが塩基です。卵とベーキングパウダーは、酸の酸味をバランスよく調整し、理想的な粘度を作り出すため、焼き菓子を作る際に重要な材料です。

7. タンパク質の変性

タンパク質の変性とは、タンパク質分子の弱い化学結合が崩れ、複雑な分子構造のタンパク質から1本の長いアミノ酸の鎖に変化することを言います。

一般的なタンパク質の変性は、タンパク質を多く含む卵白を加熱したり、酸性の食品と混ぜたりすることで起こります。

タンパク質の変性の例として、タンパク質が泡立つ、衣や食材のつなぎに重みを加える、アミノ酸が糖質と結合して焼き色が良くなるなどが挙げられます。

8. 乳化作用

乳化剤には、水に引き寄せられる部分と、油に引き寄せられる部分があります。乳化剤は水中に分散された油分を保持し、水と油の混合物を安定させることができます。

卵黄やバターが主成分のベアネーズソースには、乳化タンパク質が含まれており、蜂蜜やマスタード等は、自家製サラダドレッシング等に最適な風味豊かな乳化剤として活躍します。

9. 炭化

炭化とは、炭素を主成分とする複雑な物質が熱によって分解され、炭素の元素と化合物になる化学反応です。鋳鉄製やハイブリッド製のキッチンウェアのお手入れの際に、炭化は重宝します。

炭化はシーズニング(油ならし)の主な工程であるため、食材がフライパンにこびりつくリスクを減らすのに役立ちます。鋳鉄をシーズニングする際には、フライパンに油(不飽和油)を薄く塗り、油の発煙点を超えた温度で加熱してください。こうすることで油が炭化され、コーティングの役割を果たせるわけです。

炭化したオイルがフライパンの中に蓄積されると、料理に風味を与え、食べ物の分子がフライパン表面とくっつかないバリアを形成します。結果ノンスティックのフライパンを楽しめるわけです。

10. 燃焼

物質と酸素などの酸化剤が高温で急速に結合することで起こる反応です。燃料と酸化剤と熱による化学反応で、光や熱というエネルギーが伝わり、炎や煙が発生します。

キッチンでは、メタンの燃焼がガスコンロの火力を増してくれます。一方で「フランベ(フランス語で「炎であぶった」の意味)」はアルコールを燃料として燃焼反応が起きます。この方法で特定の食品を燃やすと、アルコール分が燃焼し、豊かなキャラメル風味が加わります。

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出典(英語のみ):

'Fermentation': When Food Goes Bad But Stays Good | NPR

The Maillard Reaction Turns 100 | Chemical and Engineering News

pH Scale | U.S. Geological Survey

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